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2012年3月30日(金)

景気影響の検討ない

消費税大増税法案 志位委員長が批判

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(写真)記者会見する志位和夫委員長=29日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は29日、国会内で記者会見し、消費税大増税をめぐる民主党内の議論の混迷について問われ、「消費税増税に対して、国民の多数から厳しい批判が強まっていることが反映している」と述べました。

 志位氏は、同時に、「慎重派」といわれるグループも含めて「消費税10%への大増税では同じ土俵の上で、条件をどうするかの議論をしているにすぎない」と指摘。増税実施にかかわって、増税法案の「景気条項」に名目3%、実質2%の経済成長率を盛り込んだことについても、「増税実施の条件でなく、努力目標にすぎない。何の歯止めにもならない」と語りました。

 さらに志位氏は、「増税前の景気の問題だけでなく、増税を実施したら景気にどういう影響を与えるかということこそ真剣な吟味が必要だが、それがまったく行われていない」と強調。1997年に消費税率を5%に引き上げるための閣議決定(橋本内閣)が行われた1996年の国内総生産(GDP)の伸び率をみると、1〜3月期で12・7%増(年率換算)で、「23年ぶりの高成長」だったにもかかわらず、増税で大不況に落ち込んだことを指摘しました。

 志位氏は、「1997年の増税と比較しても、デフレ下での大増税の景気に与える破壊的影響ははかりしれない。ところが政府・与党の立場は、『消費税増税をやっても景気への影響は一時的な駆け込み需要と反動減しかない』というものだ。経済と暮らしの現実を見ないこの立場こそ、根本的に見直す必要がある」とのべました。

 志位氏は、「日本共産党は、『提言』に示された、消費税に頼らなくても社会保障充実と財政危機打開は可能であるという抜本的対案を掲げ、増税阻止のためのたたかいに全力をあげる」と決意をのべました。


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