2012年3月29日(木)
新型インフル特措法可決
慎重審議と国民的議論を
衆院内閣委 塩川氏が反対討論
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衆院内閣委員会で28日、新型インフルエンザ対策特別措置法が賛成多数で可決されました。日本共産党は「専門家の意見聴取、各地での公聴会を含め徹底的かつ慎重な審議が必要だ」として反対しました。
同法案は新型インフルエンザなど新感染症対策の強化を図るとして、予防接種の実施や緊急物資搬送のほか、催物の制限要請・指示など国民の権利制限が盛り込まれています。
反対討論にたった日本共産党の塩川鉄也議員は「重大な感染症から生命と健康を守り、国民生活を守るのは喫緊の課題だ」と述べました。その上で、検疫の人的体制や地域医療の強化など総合対策が議論されてきたと指摘。ところが、法案では多くの人が集まる施設の使用停止をはじめ人権を制限する規定が盛り込まれるなど、「危機管理の角度からの対策が強調されている」と言及しました。
塩川氏は、対策のために人権制限が必要だとしても、要件や運用の方法について「国民的な議論や合意の積み上げが決定的に不足している」と批判。閣議決定から3週間足らず、わずか5時間の審議で採決することに国民の理解と合意は得られないと主張しました。