2012年3月29日(木)
介護時短は現場混乱
田村氏が撤回求める
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日本共産党の田村智子議員は28日の参院厚生労働委員会で、介護保険の生活援助(掃除・洗濯など)の基本的な時間を4月から60分↓45分に削減する問題について、サービス低下と混乱を招くと批判し、撤回を求めました。
時間短縮の根拠とされた調査のずさんさを追及された小宮山洋子厚労相が「チェックしたい」(2011年12月1日)と田村氏に答弁したのに、その後の厚労省の審議会でも調査の妥当性について、何ら議論されていないと、田村氏は追及しました。
さらに、60分を単位とするサービスも設けられるのに、現場では「45分以上は提供できない」と混乱が起きていると指摘。サービス利用者と一緒に在庫を調べて買い物の相談をするといった、自立支援に役立つ援助も削られるなどのサービス低下を招くことをあげ、「45分では必要な援助を提供できない」と撤回を迫りました。
小宮山厚労相は「混乱があるのは申し訳ない」、「ニーズに応じて60分も受けられる」と答える一方、45分を基本とする方針に固執しました。
田村氏は、介護職員の処遇改善のための交付金を廃止して介護事業所への介護報酬加算で対応するため、介護報酬が見かけはプラスでも実質0・8%のマイナス改定になると指摘。訪問介護事業所などでは2〜5%もの減収、入所系施設ではそれ以上の減収になり、人件費が抑えられると批判しました。
介護報酬アップでは利用料も上がると述べ、「利用者負担を増やさずに介護職員の処遇を改善するには国庫負担割合を増やすしかない」と主張しました。