2012年3月29日(木)
骨抜き派遣法が成立
共産党は反対 抜本改正こそ必要
“使い捨て労働”を規制するまともな条項がない労働者派遣法改定案が28日の参院本会議で、民主、自民、公明などの賛成多数で可決、成立しました。日本共産党は反対しました。
同案は、抜け穴のあった政府案を民自公3党が完全に骨抜きにしたものです。
政府案から製造業・登録型派遣の原則禁止を削除し、現行の原則自由化と変わらないままとなりました。
違法派遣があった場合、派遣先が直接雇用を申し込んだとみなす規定を3年後に先送りしました。
不安定な日雇い派遣についても、2カ月以内の契約を原則禁止とする政府案を30日以内に後退させた上、高齢者や主婦などを除外しました。
3党は衆院で審議を行わず採決を強行。参院でもわずか4時間の審議で採決しました。
日本共産党の田村智子参院議員は27日の厚生労働委員会で、派遣労働者の大半を規制の対象外とする政府案も、その政府案をさらに改悪する3党修正も認められないと批判。“派遣切り”を許さないためには、製造業・登録型派遣の原則禁止をはじめ抜本改正こそ求められていると主張しました。
参院本会議の採決では、みんなの党、社民党も反対しました。