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2012年3月28日(水)

高校教科書検定

外交コラム書き直し

海外派兵記述にも意見

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 文部科学省は27日、2013年度から主に高校1年生が使う教科書の検定結果を公表しました。日本の外交のあり方に疑問を投げかけたコラムが、大きく書き直されるなどの検定意見がありました。


 大幅に書き直されたのは日本史教科書に米コーネル大学の教授が書いた「北東アジアの過去と現在」と題するコラム。米国追随といわれる日本の外交のかげで、戦後補償問題などでアジアとの関係が十分築かれていないことを指摘しています。

 検定の結果、このコラムから「日米同盟の利点はマイナスの点よりも大きいのでしょうか」「アジアとのより親密な関係は、日本の人々を利するものとなりはしないのでしょうか」などの文章が消えました。

 現代社会の教科書では、自衛隊の海外派兵に関連する記述に検定意見がつきました。「自衛隊の活動範囲は戦時下の外国領域にまで及ぶことになり」との記述は「…戦時下にある戦闘地域に隣接する地域にまで…」に、「テロ対策特別措置法にもとづき、初めてアフガニスタンの戦地へ自衛隊が派遣され」という記述は「…アフガニスタンでのアメリカなどの活動を支援するために自衛隊が派遣され」に、それぞれ修正されました。

 また、「アメリカはテロリストの拠点となっていたアフガニスタンを報復攻撃した。これを支援するために…テロ対策特別措置法が…成立した」との文章も「…アフガニスタンを攻撃した。国際平和の脅威に対して、日本では…テロ対策特別措置法が…」と修正されました。

 物理などでは新しい学習指導要領が「報告書の作成や発表」、「実験による検証、データの分析・解釈」などを重視していることを反映し、「実験の結果などをレポートにまとめて発表する」と書き込ませたり、実験結果から考えさせる記述を加えさせたりする検定が行われました。

 今回の検定には普通教科219点と工業・商業など専門教科56点の申請があり、新設された「科学と人間生活」の1点が、規定を超える検定意見がついたため不合格になりました。


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