2012年3月26日(月)
帰宅困難者対策ただす
都市再生法改定案が可決
穀田氏
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災害に備えて全国の大規模駅周辺で帰宅困難者対策などを盛り込んだ都市再生特別措置法の改定案が21日、衆院国土交通委員会で全会一致で可決されました。
質疑で日本共産党の穀田恵二議員は、首都直下大地震に備える大都市部の防災対策強化は緊急課題であり、自治体やビル所有者、鉄道事業者が避難経路・場所の確保などに協力することは必要だとのべました。
法案は、国・自治体、建物所有者、鉄道事業者などが協議会をつくり、避難経路や避難場所、備蓄倉庫の整備などの安全確保計画の策定を求めるものです。
法案について穀田氏は、本来、大都市再開発を主目的として規制緩和を促すもので、これに災害対策をはめこむことは問題であり、帰宅困難者などへの対策は災害対策関係法のなかで位置づけるべきだと指摘しました。国交省の加藤利男都市局長は「措置法の目的改正もあわせて行う」と答えるだけでした。
穀田氏は、鉄道や大規模集客施設の利用者である帰宅困難者の安全確保は、事業者の果たすべき社会的責任であり、安全確保計画の作成や協議会への参加を義務づけるべきだと主張しました。
また、大規模再開発を前提に指定される都市再生緊急整備地域に対象が限られ、池袋駅や北千住駅などの大規模駅が対象外になるなどの矛盾点を指摘しました。