2012年3月21日(水)
学校選択制 疑問相次ぐ
大阪市 区長・教委がフォーラム
橋下徹大阪市長が導入を掲げる学校選択制と中学校給食について、区長と市教育委員会が区民や保護者から意見を聞く「学校教育フォーラム」が20日、大阪市淀川区で開かれ、215人が参加しました。参加者からは「選択制先にありきだ」と批判が相次ぎました。
金谷一郎区長は学校選択制を実施するかどうかは各区で決めるとしつつ、現行制度では校区が違えば近くにある学校でも行けないこと、保護者に選ばれるために学校の特色づくりや活性化がすすむと説明しました。
市教委は、学校・子どもと地域の関係が薄れたり、特定の学校への児童・生徒の集中が起こる、通学距離が長くなるなどの課題があるとし、導入したものの見直した自治体があると報告しました。
参加者から次々に手があがり、「橋下市長は選択制を学校の統廃合に資するものだといっている。隠れた目的があるのではないか」「いま学校にどんな問題があり、解決するために何が必要なのか。そのために選択制が必要なのか」と疑問や質問が相次ぎました。
区長らは「統廃合が前提とは聞いていない」と述べるものの、「現行では近くの学校に行けない」としか答えられず、参加者は「答えになっていない」と不満の声をあげました。
「小学校から学校を選択させるのは、違和感がある」「橋下市長は選択制の導入は民意だというが、根拠はなにか」などの発言にも、まともな回答や納得いく説明はありませんでした。