2012年3月21日(水)
東北6県 課題は「原発対策」82%
企業の83%復興「遅い」
帝国データ調査
東北6県の企業に対するアンケート調査(回答616社)で512社、83・1%の企業が、東日本大震災からの復興のスピードが「遅い」と感じていることがわかりました。民間調査会社、帝国データバンクが16日に発表しました。
次いで「どちらともいえない」が55社、8・9%、「わからない」が27社、4・4%。「速い」はわずか22社、3・6%でした。
調査期間は2月17〜29日。震災から1年近くたった時点でも復興の遅れに地元企業が不満をつのらせていることが示されました。
今後の復興対策の課題が何かを複数回答で聞いたところ最も多い82%が「原発事故対策」を挙げました。政府の「収束」宣言と裏腹に、原発問題解決の展望が見えないことに圧倒的多くの地元企業が憤っていることがわかります。
次いで「被災地域の経済復興対策」74・7%、「風評被害対策の強化」71・9%、「災害廃棄物の処理」68・5%、「被災者に対する雇用・失業対策」59・4%と続きました。
「災害廃棄物の処理」は同じ質問をした前回調査(2011年10月度)より21・4ポイント増加。「風評被害対策」も12・9ポイント、「原発事故対策」は11・8ポイント増えました。
「復旧・復興の制約となってきたものは何か」との問い(複数回答)には93・7%が「中央政府」と答えました。政府が行う復旧・復興対策の遅れに強い不信を抱いていることが示されました。
また、「復旧・復興に貢献したもの」では「被災地域外の人々」が最も多く、45・3%。全国からのボランティアなどの支援を高く評価しています。次いで「被災地域の民間企業」が42・9%、「被災地域の人々」が42%。「中央政府」はわずか5・7%でした。
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