2012年3月18日(日)
在沖海兵隊1万6千人
01年テロ以後 実数で最高水準に
沖縄県に駐留する米海兵隊員の人数(実数)が現在、約1万6千人に達し、2001年の米同時多発テロ以後、最高水準になっていることが判明しました。
日米両政府は在日米軍再編見直しで、「沖縄の負担軽減を図る」としていますが、それと正反対の事態が進行しています。
在日米軍司令部が本紙の取材に回答したもの。しかも同司令部は「(海兵隊の)部隊展開計画(UDP)の再開により、増加が見込まれる」と述べ、今後、1万6千人から上積みされる見通しを示しています。
UDPは、海兵隊の実動部隊を米本土やハワイから、6カ月交代で配備する制度。在沖縄海兵隊のイラク派兵が始まった04年以後、停止されていました。
米軍のイラク撤退に伴い、沖縄への再配備が進んでいるものとみられます。米国防総省は14年末までにアフガニスタンからの撤退も予定しており、沖縄の兵力構成に影響を与える高い可能性があります。
沖縄県が在沖縄米軍から聴取した統計によれば、海兵隊の実数は80年代までおおむね2万人前後で推移していましたが、90年代に入って徐々に減少。とくに04年以後は1万2千〜1万3千人という水準でした。 (グラフ)
「定数」と「実数」 米軍再編見直しで問題になっている在沖縄海兵隊の数字は「定数」です。これに基づいて各部隊の装備や兵舎の数などが決められます。沖縄の海兵隊の定数は1万8千人でしたが、政府は16日、2万1千人に増えていたことを明らかにしました。「実数」とは、文字通り、現時点で存在する人数。「定数」を下回る場合がほとんどです。
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