2012年3月17日(土)
原発再稼働は論外
吉井議員 究明・安全・避難策なし
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日本共産党の吉井英勝議員は16日の衆院経済産業委員会で、原発事故の原因究明や安全確認、避難対策がないことを明らかにして「再稼働を認めることは論外だ」と追及しました。
放射能をばらまいた水素爆発の原因となった水素漏れの経路について吉井氏がただすと、原子力安全委員会の班目春樹委員長は「検証が終わっていない」と答弁。吉井氏が水素爆発の危険は20年も前から指摘されていたとして、どんな対策を指導したのかただすと班目氏は「事業者が自主的にやるようにした。反省している」と答えました。
吉井氏は「石油プラントや発電プラントでは水素対策は常識だ」として建屋上部に排気施設を設けるなど水素対策をしている原発はあるのかただすと、原子力安全・保安院の深野弘行院長は「ない」と答えました。
さらに吉井氏は、電力会社が行ったストレステスト(耐性試験)は、健全な状態でのコンピューター解析であり、核燃料被覆管や燃料・冷却水配管が摩耗するなど老朽化した原発設備の実証実験はしていないと追及。深野氏は「実施していない」と認め、枝野幸男経産相は「必要な実証実験がなされているのか保安院に確認する」と述べざるをえませんでした。
また吉井氏が20キロ圏内に24万人が住む大飯原発(福井県)の避難対策についてただすと、枝野経産相は「市町村で地域防災計画を見直していく必要がある」と対策がないことを認めました。吉井氏は「事故原因は検証中で、ストレステストは実証実験の裏づけもない。避難対策もない。再稼働など論外だ」と強調しました。