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2012年3月9日(金)

きょうの潮流

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 待ちわびていた梅の花が、ようやく咲きました。きゅうくつそうに小さな庭で、一足先に紅梅が。白梅は、まだつぼみです▼めぐる季節。振り返れば、3月11日が2011年の始まりだったような気がします。調べてみると、あの日の東京の平均気温は6・5度でした。平年より2・3度低い。しかし、激震直後の混乱の中を歩いて職場へ急いだ、汗だくの記憶がよみがえります▼俳人の長谷川櫂(かい)さんが、書いています。「季語には俳句を太陽の運行に結びつけ、宇宙のめぐりのなかに位置づける働きがある」(『震災句集』)。3・11から10日あまりに次々生まれた短歌を、すぐに『震災歌集』で世に問うた長谷川さん。句集には、「宇宙のめぐり」を詠み込んでいます▼「白鳥のかげろふ春の来たりけり」。震災の前の、破壊の兆しも感じない、のどかな光景としか読めません。1枚めくると、「燎原(りょうげん)の野火かとみれば気仙沼」。突然の変わりように、一瞬、息をのみます▼「滅びゆく国のまほらに初蕨(わらび)」。「まほら」は「よき場所」をさします。1枚めくると一転、「滅びゆく国にはあらず初蕨」。ワラビのもえいずる豊かな大自然の国は、やっぱり滅びない。いや、滅びてはならないのだ。そんな願いが、込められた句と読めます。いくら、国の政治が貧しくとも▼「日本の三月にあり原発忌」。芭蕉の命日の「芭蕉忌」も小林多喜二の「多喜二忌」も、俳句の季語とみなされています。「原発忌」が、新しい季語として詠まれてゆくのでしょうか。


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