2012年3月5日(月)
住民主体の復興早く
岩手県民会議が集会
「住宅、病院用地を」「路線バス改善」
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東日本大震災津波救援・復興岩手県民会議は4日、盛岡市の水産会館で「東日本大震災津波1年岩手県民集会―被災者本位の一日も早い復興を」を開き、会場からあふれる250人が参加しました。
主催者あいさつで加藤善正代表世話人は、県民会議の運動などが実り、県が独自に住宅再建で100万円(市町村と共同)、県産材活用とバリアフリー化で130万円を補助する方針を固めたと報告しました。
被災地からは「被災者の一番の関心は次の住宅の確保であり、生活と生業(なりわい)の再建だ」(陸前高田市)、「県立大槌病院は再建される方向だが、用地の確保が緊急の課題になっている」(大槌町)、「『被災者の生活再建をめざす会』を結成し、路線バスの改善などを市に要請してきた」(釜石市)などの発言が出されました。
今後の活動として、鈴木露通事務局長は(1)被災地に住民が主体となる復興をめざす地域共同センターを設立する(2)被災地での労働・生活相談活動を取り組む(3)被災地からの要求を声にした行動(キャラバン)に向けた準備を進める―ことを提起しました。
記念講演で、阪神・淡路大震災の災害復興の研究などに携わった関西学院大学の室ア益輝(よしてる)教授は、巨大災害は社会的矛盾を前倒しする形で顕在化させると指摘。震災復興の中では、それを改革することが欠かせないと強調しました。
全国災対連の笹渡義夫代表世話人が激励のあいさつをしました。