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2012年3月5日(月)

きょうの潮流

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 テレビのマラソン中継が終わった直後は、ジョギングをする人が急に増えるような気がします。愛好者たちが選手たちの力走に刺激を受けるのでしょうか▼ただ、昨日のびわ湖毎日マラソンの場合、どうだったか。ただでさえきつい30キロ以降に氷雨が強くなり、選手の体力を奪っていきました。走ることのつらさ、過酷さの方がより強く伝わってきます▼ロンドン五輪代表の座をかけて、目まぐるしく変わる順位。日本人トップの座を獲得したのは、一般参加の山本亮選手でした。新星の登場により、代表選考は混迷が予想されます。禍根の残らない選考を期待したいものです▼一方、期待されながら結果を出せなかった有力選手の中に、箱根駅伝で「山の神」と言われた今井正人選手がいます。レース前の記者会見で、こんな言葉を口にしていました。「少しでも光が差す走りをしたい」▼今井選手の実家は、東日本大震災で被災した福島県南相馬市小高区にあります。筆者は昨年の4月半ば、今井選手の実家を見たことがあります。津波で1階部分が浸水。さらに原発事故で警戒区域に指定され、自由に立ち入ることはできません。「被災した故郷のため」という、ただならぬ思いがあったのでしょう▼原発事故にさらされた福島県浜通りでは、今年はランニング大会も一部は再開されるようです。「だれかのため」歯を食いしばる姿も感動的ですが、参加者が自分自身のために楽しんで走ることのできる日常を、一日も早く取り戻したい。


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