2012年3月2日(金)
憲法違反、危険な逆流
「君が代」条例強行 志位委員長が批判
日本共産党の志位和夫委員長は1日の記者会見で、大阪市議会で2月28日、市立学校の教職員に「君が代」の起立斉唱を義務付ける条例案が「大阪維新の会」、自民党、公明党の賛成で可決されたことについて聞かれ、「重大で危険な逆流だ。憲法に違反し、司法の判定にも逆らう暴挙であり、強く抗議したい」と述べました。
志位氏は「憲法19条が保障する思想、良心、内心の自由を侵害することになる」と指摘。1999年の「国旗・国歌法案」をめぐる国会審議で当時の野中広務官房長官が「内心にまで立ち入って強制しようとする趣旨のものではない」と言明していることを挙げ、「まさに強制して内心の自由、思想、良心の自由に踏み入るものであり、憲法違反である」と厳しく批判しました。
さらに、志位氏は、同条例に従わなければ免職ということになれば「司法の判定にも矛盾する暴挙だ」と強調。東京都の公立学校教職員らが、「君が代」の起立斉唱などの職務命令違反だとして受けた懲戒処分の取り消しを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷が1月16日、「裁量権の範囲を超えて違法」とした判決を挙げました。
志位氏は「一番法律を守らなければいけないのは橋下氏(大阪市長)だ。憲法を守るべきだ」と述べました。