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2012年2月23日(木)

再稼働推進3町議の企業

関電から4億円受注

福井・高浜町議会

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 関西電力高浜原発が立地する福井県高浜町の町議3人がそれぞれ経営する会社が、関電およびその関連会社と取引関係にあり、うち2社の受注額は3年間(2008〜10年度)で少なくとも4億4756万円に上ることが22日までにわかりました。


 この3町議は、昨年の町議会で、東京電力福島第1原発事故後、全国で初めて採択された原発の堅持・再稼働を求める意見書の提案者と賛成者。関電と原発推進議員との密接な関係が問われます。

 受注額が最も多いのは、粟野明雄町議会副議長が社長を務める「粟野鉄工所」。同社が福井県に提出した工事経歴書によると、高浜原発2号機の「復水ポンプ吊上げ開口部修繕工事」(約2492万円)など、3年間で元請け・下請け合わせて88件、約3億8393万円を受注しています。同社の売上高の70・2%が原発関連で占められています。

 横田則孝町議が経営する「ヨコタ」は、3年間で関電の下請け工事を25件、約6363万円受注しています。

 山本富夫町議が経営する「OHC福井」は、関電100%出資の子会社に原発の部品を保管するための倉庫を貸しています。

 同町議会は昨年の9月議会で、原発の堅持、再稼働、核燃料サイクル政策の堅持などを求める意見書を、日本共産党の渡辺孝町議を除く全町議の賛成で採択しました。

 この意見書の提案者が粟野氏。横田、山本両氏は賛成者として賛成討論しました。

 意見書の審議で粟野氏は「立地の事情もある」「高浜町は原発とは切っても切れない関係にある」と強調。横田氏は「高浜町は国のエネルギー政策に全面的に協力してきた。そういった立場を私は今後とも継続する必要があると思う」とのべました。

 12月議会では、日本消費者連盟が提出した原発の永久停止決議を求める陳情書が、日本共産党の渡辺町議だけの賛成で不採択に。粟野、山本両氏は「世界最高水準の原子力がこれからもあっていいのではないか」(山本氏)などと反対討論しました。

 原発と直接的な利害関係をもつ人物が町議として町議会で原発推進の意見書採択などに動いていたことは、議会活動の公正性に強い疑問を生じさせます。

 本紙の取材に対し、横田、山本両氏は取引関係の事実を認めた上で、「取引と意見書採択には関係がない」と回答。粟野氏からは回答がありません。


自らの利益のためか

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 日本共産党・渡辺孝町議の話 一般の町民ではなく、町議会の議員の地位にある人が関西電力や原発から仕事を受注するのは非常に問題です。そういう立場にある議員が、原発問題について客観的に冷静に判断できないことは明らかです。

 多くの国民が原発からの脱却を望み、再稼働に反対しているもとで、原発の堅持や再稼働を求める意見書を採択することに、私は反対しました。

 このような意見書の採択に、原発関連の仕事を受注している議員が動いたことは、自らの利益のためと受け取られてもしかたありません。議員の資格が問われる問題だと考えます。


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