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2012年2月21日(火)

仮設孤独死 対応の管理会社

住民との会話録音

党市議団長が人権侵害追及

宮城・多賀城

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(写真)亡くなった男性が住んでいた仮設住宅=宮城県多賀城市

 宮城県多賀城市の仮設住宅で男性が孤独死した問題で、対応の不備が指摘されている大手管理会社の幹部が、市や同社に批判的な住民を訪問したさいに会話を隠し録(ど)りし、その詳細な内容を内部資料として市に提出していたことが明らかになりました。日本共産党の藤原益栄市議団長が20日、党市議団に寄せられた内部告発資料をもとに市議会で追及しました。

 隠し録りを行っていたのは、同市の仮設住宅の管理運営業務を随意契約で独占的に受注している共立メンテナンス(本社・東京都千代田区)。

 隠し録りが判明したのは、昨年7月7日に同社の「責任者」を名乗る幹部と女性職員の2人が仮設住民を訪問したさいの会話です。

 同社の管理業務について、意見や注文をつける住民にたいして幹部が説明するやりとりなどを録音。住民は録音されていることを知らないためにざっくばらんにしゃべっていますが、幹部は丁重な対応を印象付けるためか、低姿勢を装っています。

市に内容提出

 さらに重大なことに、隠し録りの内容を詳細に起こして、仮設住民の名前を明記した内部資料を作成し、市側に提出していました。

 藤原議員の追及にたいして鈴木健太郎健康福祉部長は、同社が無断で録音していた事実を認めました。また、昨年12月には、同部長自身が文書の存在を確認していたことも認めました。菊地健次郎市長は「やるべき行為ではない」としました。

随意契約継続

 しかし、「玄関先なので違法ではない。正確な議事録を残したかったのだろう」(鈴木明広副市長)などと同社をかばい、来年度も引き続き随意契約を結ぶ意向を変えませんでした。

 藤原議員は「(同社の行為は)いちじるしい人権侵害だ。それをかばう市の監督責任も問われる。このような企業に仮設住宅の管理を委託すべきではない。市がやるべきは孤独死再発防止に全力をあげることだ」と厳しく批判しました。

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