「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年2月16日(木)

“やらぬ言い訳考えた”

全電源喪失対策で班目氏

国会事故調

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 国会に設置された東電福島第1原発事故調査委員会(委員長=黒川清・元日本学術会議議長)は15日の会合で、内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長と経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭前院長から福島第1原発事故初期の対応などについて事情を聴きました。いずれも事故当時、政府が原子力規制をうたう組織のトップでありながら、事故を招いた責任や当事者意識はうかがうことはできませんでした。

 班目氏は、これまでの原発の安全指針は、津波に対する対策がないなど「明らかに誤りがあった」と発言。アメリカで全電源喪失への対応など安全基準を高める動きがあったのに、「日本では、なぜそれをやらなくていいのかという言い訳づくりばかりやっていた」と、実態を明らかにしました。

 また、官邸に詰めていたころの「記憶はすっ飛んでしまい、何を助言したか覚えていません」と繰り返しました。

 一方、寺坂氏は、保安院が2001年に発足して以降、人材育成や能力向上をはかってきたが、欧米と比べると専門性や知見は「十分なものでない、弱い」と述べました。

 また、昨年3月11日夜以降、官邸に次長を残して保安院に戻ったことについて「私は理科系ではなく、次長の時に初めて原子力行政を担当した。技術的なことがわかる人間が残った方がいいと思った」と説明。戻ってからは、官邸と「電話で数回」しかやりとりしていないと話しました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって