2012年2月14日(火)
北電「絶対的な安全は不可能」と開き直り
札幌地裁 口頭弁論
危険な泊原発 廃炉に
北海道電力の泊原子力発電所(泊村)の運転差し止めと廃炉を求める裁判の第1回口頭弁論が13日、札幌地裁(千葉和則裁判長)で行われました。
北電は答弁書で「原発に関し、絶対的な安全性を求めることはできない」とした上で、「施設、設備、運転管理などについて、その危険性が社会的効用との対比で社会通念上、容認することのできる水準以下であるかどうかを基準に判断されるべきだ」と主張しました。
市川守弘弁護団長は、口頭弁論終了後の報告会で、「危険な断層の近くにつくったのが泊原発」と強調。「北電は答弁書の中で、原発について『常にいくばくかの危険性を伴っている。絶対的な安全を求めるのは不可能』と開き直っています。怒りを持ってこの事実を道民に伝えたい」と話しました。
意見陳述で斉藤武一原告団長は、「泊原発から5キロの岩内町では、『原発反対』の声がお金の力でねじ曲げられ、町の漁業は崩れてしまいました。原発のない新しい北海道をつくるために、一刻も早く泊原発を廃炉にすべきです」と訴えました。
常田益代原告副団長(北海道大学名誉教授)は、「世界有数の地震国日本にとって原発は最も危険な発電方法。電力の一部をまかなうために、安全な水と土と空気を引きかえにすることはできません」とのべました。
北電を相手に提訴をしたのは、「泊原発の廃炉をめざす会」の呼びかけに賛同した原告612人です。