2012年2月14日(火)
宜野湾市長選
伊波氏 900票差惜敗
沖縄 基地撤去の民意不変
沖縄県宜野湾市長選が12日投開票され、元市長の伊波洋一氏=日本共産党、社民党、社会大衆党推薦=は大健闘しましたが及びませんでした。当選は前自民県議の佐喜真淳氏=自民・公明推薦=。
伊波氏は、自身が立候補した過去2回の市長選の得票を上回る2万1712票を獲得しましたが、900票差で惜敗しました。
開票結果が判明後、伊波氏は支援に謝意をのべ、「これをもって宜野湾市民が県内移設を容認したとは言えない。これからも、みなさんとともに基地問題解決に頑張っていきたい」と語りました。
基地問題の解決が最大の争点となった選挙戦で、伊波氏は「普天間基地の閉鎖・撤去」「県内移設反対」という県民の総意を実現するために「即時無条件撤去・返還」を掲げて論戦をリード。県議時代、「県内移設」を容認していた佐喜真氏は「県内は困難、県外移設」「普天間の固定化は絶対に阻止したい」と「公約」せざるを得ませんでした。13日付地元紙社説は「市民の意思は『普天間ノー』」(琉球新報)、「普天間問題をめぐる基本的な構図は、今回の選挙結果によっても変わらない」(沖縄タイムス)とのべています。
選挙事務所には訪米を終えたばかりの稲嶺進・名護市長も駆けつけて伊波氏と握手。「(県内移設反対の)流れは変わりません。これからも力を貸してください」と激励。「自民・公明も佐喜真さんも市民に『県外』を約束したのですから、しっかり守ってもらわねば」と語りました。
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は、「新基地建設反対という県民総意は微動だにしません。基地ある限り県民を脅かす矛盾は消えません。沖縄県民は屈しない。『基地を撤去せよ』のたたかいは続きます」と語りました。
開票結果は次の通りです。
当 佐喜真 淳47無新
22612
伊波 洋一60無元
21712
(投票率63・90%)
市長選の結果について
市田書記局長が会見
日本共産党の市田忠義書記局長は13日、国会内で会見し、沖縄県宜野湾市長選の結果について、「わが党も推した伊波洋一候補が残念ながら、900票差という僅差で勝利できなかったが、当選した佐喜真淳氏も普天間基地の『固定化を許さない』『県内移設反対』の立場を表明せざるを得なかった。これは“県内移設反対”の県民総意に押されたものであり、これらが守られるようたたかいを強化していきたい」と述べました。
市田氏は、引き続き普天間基地撤去・県内移設反対の住民意思が示されたと指摘し、「普天間基地問題は移設条件つき撤去ではなく、無条件撤去にこそ真の解決の道がある」と強調。普天間基地の固定化も県内「移設」も許さず、「無条件撤去を求める県民、全国民的なたたかいをいっそう広げていく」と表明しました。