2012年2月12日(日)
被災地から貧困問う
福島で「フェスタ」開く
「反貧困フェスタ2012」が11日、福島市の福島大学で開かれ、講堂いっぱいの約300人が参加しました。「フクシマからふくしまへ 被災地から貧困を問う」というテーマで、東日本大震災で生まれた雇用の問題や社会的格差の拡大、原発被害の実態などが話し合われました。主催は反貧困ネットワークふくしま、福島大学災害復興研究所、協力は反貧困ネットワーク。
主催者を代表して、反貧困ネットワークふくしま共同代表の渡邊純弁護士が基調報告。「いくら道路や建物を復旧させても、戻る住民がいなければ何の意味もない」と述べ、人間らしい生活を取り戻す「人間復興」が重要と語りました。
反貧困ネットワーク代表の宇都宮健児弁護士が来賓あいさつ。湯浅誠同事務局長が記念講演しました。
「原発事故からの再生」と題されたパネルディスカッションには、佐藤栄佐久前福島県知事、二瓶由美子桜の聖母短期大学准教授、渡辺淑彦福島原発被害弁護団事務局長が登壇しました。
午前中に行われた分科会の一つ、「福島における生活保護打ち切り問題」では、被害者や弁護士などが報告。
倉持惠弁護士は、義援金等を収入とみなされ生活保護を打ち切られた例は、南相馬市が突出していると日弁連の調査を報告。「正式な手続きの手順も踏まず、受給者の命綱である生活保護を打ち切ったことは許しがたい」と話しました。
桜の聖母短期大学生らは自作の「がんばっぺ体操」を参加者も巻き込んで披露。会場全体に一体感が生まれました。