2012年2月9日(木)
敦賀原発 「再稼働要望」を否決
福井 市議会議長会、異論続出
原発15基が立地する福井県でその再稼働などをめぐり、強硬に推進を求める敦賀市議会の態度が受け入れられなくなっています。坂井市で6日開かれた県市議会議長会の定期総会では、県内唯一の原発立地市・敦賀市議会が提出した原発再稼働などを国に要望する議案が否決されました。
総会には県内全9市の正副議長18人が出席し、各市議会から出された議案を審議。敦賀市議会は原子力政策を堅持する要望として(1)日本原子力発電・敦賀原発1、2号機の再稼働(2)同3、4号機の本格着工(3)高速増殖炉「もんじゅ」の存続と研究継続―の3点を国会と政府に求める議案を提出し、同市議会の堂前一幸議長と日本原電の社員でもある北条正副議長が理解を求めました。
これに対し、小浜市議会の池尾正彦議長は「福島事故の原因究明もできていないのに再稼働するのか。事故でまだ周辺の人が帰れない状況を忘れてはならない。議員には将来の子や孫のことを考える責務がある」と強調。鯖江市議会の高田義紀副議長は「(運転開始から)40年たった1号機の再稼働はとうてい認められない」と訴えました。
採決では敦賀、あわら両市議会のみの賛成で否決されました。