2012年2月8日(水)
普天間の無条件返還求めよ
参院委で井上議員 日米合意は破たん
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日本共産党の井上哲士議員は7日、参院予算委員会で、沖縄県の米軍普天間基地の県内「移設」と在沖縄米海兵隊グアム移転を切り離す方向で在日米軍再編の見直し協議が行われている問題で、「日米合意は破たんしたということだ。普天間基地の無条件返還を求める原点に戻って交渉を行うべきだ」と迫りました。
井上氏は、同協議をめぐり、普天間基地「固定化」につながる基地の補修費や沖縄海兵隊の一部の岩国基地(山口県)移転について、米側から打診・要求があったのかと質問。玄葉光一郎外相は「そういう状況におかれたときに検討していく。詳細はこれから協議する」と否定しませんでした。
「普天間基地の(同県名護市)辺野古『移設』が最善だ」との玄葉外相の答弁に井上氏は、「辺野古『移設』ノー」が「オール沖縄の総意」であり、「『移設』にしがみつくことが普天間基地『固定化』につながる。無条件返還を求めて対米交渉を行うべきだ」と主張しました。
井上氏は米軍再編に関し、これまで2009年度から2年間にわたり、米側に送金したグアム移転経費(真水事業)約800億円がほとんど使われず、今年度は同経費149億円を送金せず繰り越す事実を指摘。「3年連続の異常な事態はどうしてこうなったのか。ちゃんと精査したのか」と追及しました。
田中直紀防衛相は「日米両政府の約束は変わらない」と繰り返すだけ。井上氏は「日本がアメリカいいなりに税金を投入しているということだ。そもそもアメリカの基地に出すことがおかしい。送金した移転経費は返還手続きをとり、今年度予算も繰り越しではなく被災地対策などにまわすべきだ」と主張しました。