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2012年2月4日(土)

第4次補正予算案に対する

笠井議員の反対討論

衆院本会議

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 日本共産党の笠井亮議員が3日の衆院本会議で行った、2011年度第4次補正予算案への反対討論(全文)は次の通りです。


 私は、日本共産党を代表して、2011年度第4次補正予算2案に反対の討論を行います。

 本補正予算に盛り込まれた被災者支援、高齢者医療などへの助成は、当然必要な経費です。同時に指摘しておきたいことは、被災者支援の二重ローン対策では、再建をめざす全ての被災業者が救済されるよう、選別の姿勢をあらため、金融機関への徹底が求められることです。

 また被災地では、除染、医療、食品検査などに思い切った予算を必要としています。こうした予算の不足が、福島県内でも思い切ったとりくみの足かせとなっているのであります。

 高齢者医療、ワクチン接種、妊婦健診などへの助成は、これまで補正予算で延長していますが、本来、恒久措置として予算計上すべきです。

 次に、本補正予算は見過ごすことのできない重大な問題があります。3点、述べたい。

 第一は、南スーダンPKOへの自衛隊派遣経費です。政府は、昨年12月、陸上自衛隊施設部隊330人の派遣を決定し、すでに先遣隊を送っています。首都ジュバ周辺の道路や橋梁(きょうりょう)の整備を担うとしていますが、自衛隊派遣は、米国のアフリカ戦略にもとづき、米国いいなりに行われるものです。南スーダンは、いまだ南北両国間の紛争や部族衝突などが頻発しています。このような紛争地域への自衛隊派遣は、憲法上、断じて許されません。

 また、本補正予算には、海賊対処を口実としたソマリア沖・アデン湾での自衛隊の活動経費を盛り込んでいますが、海賊問題は、軍隊の派遣では解決しません。アフガニスタン国軍への財政支援もやめるべきです。憲法9条をもつ日本がやるべきことは、自衛隊の派遣や軍事支援ではなく、和平努力への支援であり、民生支援です。

 第二は、米軍のグアム移転経費です。

 米軍の司令部庁舎などをグアムに建設するための、いわゆる真水予算を、繰越明許費として来年度も使用可能としていますが、そもそも、米国が自国内で行う米軍基地建設の費用を日本の国費で負担すること自体、憲法上も、財政法上も重大な問題があります。

 にもかかわらず日本政府は、2009年にグアム移転協定を締結し、09年度、10年度と米国に資金提供してきたのであります。しかし実際には、米国の基地増強計画はほとんど進捗(しんちょく)せず、昨年末、米議会は、国防予算からグアム移転関連経費の全額削除を決定したのであります。いまやグアム基地増強計画の破たんは明らかです。米軍グアム移転経費の負担そのものを直ちに中止することを求めます。

 この他、宇宙を軍事利用するスパイ衛星の研究開発経費を計上していることも問題です。宇宙の軍事利用の拡大とともに、武器輸出三原則を形骸化する野田内閣の決定は、憲法の平和理念と国会決議に反するものであり、到底、許されません。

 以上、指摘し、討論を終わります。


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