2012年2月3日(金)
食品の放射線規制基準値
答申案は継続審議
食品に含まれる放射性物質の基準を現行の暫定規制値から5分の1とするなどの厚生労働省の新たな基準値案について、同省の諮問を受けて審議している文部科学省の放射線審議会総会が2日開かれました。
新基準案について「技術的基準として策定することは差し支えない」とする答申案を審議しましたが、答申に当たって意見を述べた部分でまとまらず、継続審議となりました。
厚労省案では、食事による被ばく量の上限を、暫定規制値の年間「5ミリシーベルト」から「同1ミリシーベルト」に抑えることにしています。それにもとづいて「一般食品」を現行の暫定規制値の5分の1の1キロ当たり100ベクレル、「牛乳」が4分の1の同50ベクレル、「飲料水」が20分の1の同10ベクレルとし、新設する「乳児用食品」は同50ベクレルにしています。
審議会の答申案では、新基準の「1ミリシーベルト」には異論がないとしつつ、新たな基準が「放射線防護の効果をさらに高める手段になるとは考えにくい」など、新たな基準値に対する意見が表明されていました。