2012年1月31日(火)
解雇無効請求77人に
コロナ労働審判 「震災に便乗不当」
震災を口実にアルバイト労働者568人全員を不当解雇した仙台市の複合娯楽施設「仙台コロナ」「泉コロナ」(本社・愛知県小牧市)に対して、解雇無効と賃金の支払いを求める労働審判を申し立てている原告弁護団は30日、申立人11人に加えて、新たに66人がコロナに対して同様の請求を通知したことを明らかにしました。
代理人の木山遥弁護士らは記者会見で、昨年11月に開かれた第1回労働審判でコロナ側は、被災によって事業所が長期間使用できないことによる解雇だと主張していると紹介。4月27日の解雇通知直後の団体交渉で秋ごろの再開を話し、8月にホテル部門やパチンコ部門と順次再開し、12月20日までに114人を採用(うち33人が元の従業員)していて解雇の必要性がなかったと指摘しました。
雇用調整助成金の活用も検討していないなど、「整理解雇4要件」を満たしていない不当解雇だと強調しました。
労働者らが加盟する宮城一般労働組合の遠藤秋雄氏は、「離職せずに利用できる雇用保険の特別給付は、労働者が再三求めてもコロナは不誠実な態度をとりつづけ、労働者がハローワークに働きかけてようやく実現したものです。その特別給付も1月から切れはじめ、生活が大変になっています」と労働者の窮状を訴えました。