2012年1月23日(月)
イスラム穏健派圧勝
エジプト人民議会選 47%を獲得
【カイロ=小泉大介】エジプト各紙22日付は、同国選管が21日に、先に3回に分けて実施された人民議会(下院、公選定数498)選挙の比例最終結果を発表したのを受け、小選挙区を含めた各党の最終獲得議席数を掲載しました。それによると、穏健イスラム主義勢力・ムスリム同胞団の自由公正党が全議席の47%となる235議席を獲得し圧勝しました。
同選挙は比例代表制で全議席の3分の2、小選挙区制で3分の1を選出します。
最終結果で第2党は、123議席を獲得した超保守主義のイスラム勢力・ヌール党となりました。
第3党は、エジプトで最古の歴史を持つ世俗のワフド党で38議席。これに左派の国民進歩統一党などの連合「エジプト・ブロック」が34議席で続きました。
残りの議席は、昨年はじめの「革命」を主導した青年らが結成した政党など9政党と無所属で分けあいました。人民議会総定数508のうち残る10議席は、実権を握る軍最高評議会が任命する予定です。
今回の公選議席確定を受け、最初の人民議会が23日に召集されます。
同議会は今後、エジプト新憲法の制定委員会(100人)を選出し、草案づくりを開始。国民投票で新憲法が承認されれば6月末までには大統領選挙が行われ、「革命」後の一連の政治プロセスが終了する見込みです。