「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年1月22日(日)

シリーズ 比例80削減の危険

小選挙区制の害悪

虚構の多数で政治が劣化

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 政府・民主党は、衆院比例定数削減を「政治改革」と称して、政治がよくなるかのようにいいます。しかし、定数を減らせば政治がよくなるかのようにいうのはとんでもないごまかしです。

 たとえば、野田佳彦首相は「政権交代」前の2009年8月15日の街頭演説で「(政権公約に)書いてあることは命がけで実行する。書いていないことはやらない」「天下りをなくす。そこから始めなければ消費税を上げる話はおかしい」と訴え、4年間は消費税を引き上げないと約束しました。

 ところが野田首相は財務相時代、政権公約に書いていない消費税増税を「政治生命をかけて実現する」(11年1月5日、財務省での年頭訓辞)と誓い、高級官僚の「天下り」も続いているのに、「不退転の決意」で増税法案を提出しようとしています。

 「政治を変えてほしい」という国民の願いを踏みにじり、公約を平気で破る政治家の姿を見れば、誰でも「こんな政治家はいらない」と思うのは当然でしょう。

 実は、こんな劣化した政治家を国会にあふれさせたのが、野田政権が「比例80削減」を通じて完全な実現を狙う小選挙区制です。1994年に小選挙区制が導入されてから、大政党に虚構の多数議席が与えられ、公約を裏切り続けました。一方で、国民を裏切っても、安定的収入がある政党助成金の仕組みが、政党を腐らせてきました。

 小選挙区制を導入した結果、「政党の堕落、政治家の資質の劣化」が進んでいることは、推進した当事者の政治家も証言しています。(「語録」参照)

 「比例80削減」は、小選挙区制の害悪をいっそうひどくし、政治をさらに劣化させることになります。民意をより正確に反映する比例代表中心の選挙制度に抜本改革することが強く求められています。


語録

 ▼河野洋平元自民党総裁(細川護煕元首相と「政治改革」法案の合意書に署名)「今日の状況を見ると、それが正しかったか忸怩(じくじ)たるものがある。政治劣化の一因もそこにあるのではないか。政党の堕落、政治家の資質の劣化が制度によって起きたのでは」(「朝日」11年10月8日付)

 ▼園田博之たちあがれ日本幹事長(細川内閣の与党・さきがけの元代表幹事)「私が手がけたことで一番悔いを残しているのは小選挙区制。私は失敗したと思っている。一生懸命推進したが。なぜかといえば政治が劣化したと思わざるを得ない」(同年10月9日、NHK「日曜討論」)

 同「25年の政治生活で最大の間違いは小選挙区制を選択したことだ」(同年11月17日、超党派の国会議員が参加した「選挙制度の抜本改革をめざす議員連盟」の初会合で)


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって