2012年1月16日(月)
安住財務相 社会保障切り明言
「すさまじい痛みでもやる」
安住淳財務相は15日、消費税率10%への大増税だけでなく、「トータルで社会保障を抑制していく」「(社会保障で)痛みを伴うものについてもやらざるをえない」と繰り返し強調しました。フジテレビ系番組「新報道2001」での発言。「社会保障の維持・充実のための消費税増税」という政府宣伝のごまかしを認めたものです。
番組では、低所得者に負担の重い消費税だけで社会保障を支えるという不公平極まりない財源論を前提にして議論が進行。早大ファイナンス総合研究所の野口悠紀雄顧問が、社会保障を維持すれば消費税を「30%ぐらいに引き上げる必要がある」と述べました。
安住氏は「野口先生のいうことは統計的ファクト(事実)」「今やらなきゃいけないのはまず第一歩をしるすこと」と述べ、10%にとどまらず、さらなる消費税増税を視野に入れていることを認めました。
フジテレビの平井文夫解説副委員長は「(消費税増税反対の国民が増えているのは)社会保障改革が不十分だと思っているから。年金の給付もカットすべきだ」と迫りました。
安住氏は「(年金削減の)入り口には入っている。だがこれは本当に大変な痛みを伴う。消費税は上がる、(社会保障の)給付と負担にももっと切り込むというのは、特に所得の少ない人にとっての痛みがすさまじい。そこは激変緩和をしながらやっていく」と応じました。