2012年1月12日(木)
在日本大韓民国民団新年会での
志位委員長の祝辞
日本共産党の志位和夫委員長が11日、在日本大韓民国民団の新年会で述べた祝辞(要旨)は、次のとおりです。
セヘボクマニパドゥセヨ(あけましておめでとうございます)。
昨年は東日本大震災の折に、韓国民団、韓国政府の方々に被災者に対する心からの救援、ご支援をいただきました。心からの御礼を申し上げたいと思います。(拍手)
私ども日本共産党は一昨年、日韓議員連盟に衆参の全議員が加入し、昨年11月には議員連盟の一員として私も訪韓いたしました。初めて青瓦台に足を踏み入れ、李明博(イ・ミョンバク)大統領とも懇談する機会がございました。李大統領の方からも、日本共産党が加入したことを韓国としても歓迎するという温かいお言葉をいただきました。(拍手)
北東アジアの平和の問題で
今年、私は、日韓関係に関わって三つの仕事にとりくんでまいりたいと思います。
一つ目は、北東アジアの平和の問題です。昨年末の北朝鮮の事態(金正日〔キム・ジョンイル〕総書記の死去)に際して、私は、2002年の日朝平壌宣言、2005年の6カ国協議共同声明に基づいて、核兵器、拉致、過去の清算の問題を包括的に解決する、北朝鮮が、国際社会の責任ある一員としての道を歩むことが必要だという内容の談話を発表しましたが、やはり、この問題は、対話による外交的解決が大切です。
この点で、李大統領が新年のあいさつの中で「対話の窓は開かれている」とおっしゃったことはたいへん大切なことだと考えております。
この地域に、平和的環境をつくり、ひいては、南北の平和的統一の環境をつくるために、私どもも力を尽くしてまいる所存です。(拍手)
歴史の問題を解決してこそ
二つ目は、歴史の問題の清算です。
まず、この点で、昨年、朝鮮王朝儀軌(ぎき)が返還されたということをみなさんとともに喜びあいたいと思います。(拍手)
同時に、いわゆる「従軍慰安婦」問題が残されております。この問題は、1965年の日韓請求権協定において、両国間に紛争が生じた場合は、「外交ルートで解決する」ことが決められています。ぜひ、日本政府がこの協定を順守し、誠実に協議に応じ、問題解決をはかることが大事だと考えています。(拍手)
過去の問題としっかり向き合って、そしていずれは乗り越えなければならない問題をすべてクリアしてこそ、未来に向かっての友情が築かれるものだと私たちは確信しています。(拍手)
永住外国人に地方参政権を
そして三つ目に、永住外国人の地方参政権の問題です。
私たちはかねてより、選挙権はもとより被選挙権も含めて、これは当然、付与されるべきだと主張してまいりました。ぜひ、この問題で、超党派で、一歩でも二歩でも、今年は前に向かって進む年になるように力を尽くしてまいります。(拍手)
以上をもちましてごあいさつといたします。カムサハムニダ(ありがとうございます)。(拍手)