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2012年1月11日(水)

自民議員系企業が不正

諫早入植 認可時に虚偽記載

長崎県百条委

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写真

(写真)百条委員会で証人に質問する日本共産党の堀江ひとみ県議=10日、長崎市

 諫早湾干拓事業の入植者選定調査をしている長崎県議会百条委員会は10日、優良農地に入植した自民党・谷川弥一衆院議員の長男で親族企業「T・G・F」の前代表の谷川喜一氏と現代表、同社の農業生産法人設立および諫早干拓営農地入植の際に深くかかわった谷川建設社員の3人を証人尋問しました。

 干拓地の入植にあたっては、農業生産法人として認可されることが必要ですが、要件の(1)役員の過半が法人の農業に常時従事する構成員(2)役員の過半が60日以上農作業に従事―のいずれもT・G・Fは満たしておらず、農業生産法人の報告書では架空の農作業日数を記載していました。

 証人の谷川建設社員は「記載ミス」と主張しましたが、百条委員から「T・G・Fに『役員要件は過半が従事していること』を何度も念を押した」と過去の百条委員会の会合で大村市農業委員会の職員が証言していたと指摘されると、前代表は虚偽記載の事実を認めました。

 百条委員は「農業生産法人の体を成しておらず、諫早干拓営農地に入る資格がなかった」と指摘しました。

 諫早湾干拓事業には、国・県が2533億円もの巨費を投入。事業費は1ヘクタール当たり3億7700万円にのぼります。


 百条委員会 地方自治法第100条に基づき、地方議会が議決によって設置する特別委員会の一つ。長崎県議会は2011年9月、国営諫早湾干拓事業の優良営農地に谷川弥一自民党衆院議員の長男と金子原二郎自民党参院議員(前県知事)の娘夫婦が役員を務める親族企業が入植できた経緯を調べる目的で設置しました。証人尋問の際の偽証や資料提出拒否に対し、禁錮刑を含む罰則が定められています。


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