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2012年1月11日(水)

陸山会事件

4億円出所 違う説明

小沢被告 迂回献金の脱法認識か

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 資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐり、政治資金規正法違反(収支報告書の虚偽記載)罪に問われた民主党元代表の小沢一郎被告(69)の第12回公判が10日、東京地裁(大善文男裁判長)であり、被告人質問が行われました。小沢被告は虚偽記載について「知りません」「わかりません」を連発。関与を全面否認したものの、元秘書らの証言との食い違いや不自然さが浮き彫りになりました。

 小沢被告は「手持ちの資金を用立てた段階で私の関与は済み、その他の実務的なことは一切(秘書に)任せていたのでわかりません」としました。

 また、土地購入資金のために小沢被告が用立てた4億円の原資について「両親からの不動産、現金の相続で得た。自らの印税や議員報酬も得ていたので、そういうもろもろで現金を取得していた」とのべ、これまでと違う説明をしました。

 4億円を銀行に預けて同額の融資を受けた「預金担保融資」について、小沢被告は「まったく関わっておりません」とのべました。

 しかし検察官役の指定弁護士から、4億円を用立てたのに、さらに銀行融資の書類へのサインを秘書から求められたことを尋ねられると、小沢被告は「現金を担保に融資を受けるのかなあと頭の片隅で思った」と発言。こうした資金調達の手法を認識していたことをうかがわせました。

 秘書との相談や報告を否認した小沢被告ですが、元私設秘書の池田光智被告は「私の方から(小沢被告に)説明し、『(利息分が)確かにもったいない』と(繰り上げ返済の)了承を得た」と昨年12月の公判で証言。食い違いも明らかになりました。

 指定弁護士は旧新生党系の政治団体「改革フォーラム21」から陸山会への政治資金3億7000万円の迂(う)回(かい)献金疑惑についても質問。小沢被告は「陸山会が金を受け入れるには限度額があるので、(限度額がない政党の)総支部を経由した」とのべ、脱法性を認識していたことを認める発言をしました。被告人質問は11日も続きます。


 陸山会事件 民主党の小沢一郎元代表の資金管理団体「陸山会」が2004年10月に取得した東京都世田谷区深沢の土地購入費を同年分の政治資金収支報告書に記載しなかったなどとして、政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた事件。石川知裕衆院議員ら元秘書3人は逮捕・起訴され、昨年9月、東京地裁で有罪判決が言い渡されました。小沢氏は、嫌疑不十分として不起訴となりましたが、検察審査会は元秘書と共謀があったと判断、2度にわたって「起訴相当」の議決を行い、検察官役の指定弁護士が昨年1月、小沢氏を強制起訴しました。


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