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2012年1月9日(月)

シリア軍の住民弾圧

反政府派と対立深化

武力停止へ国際社会正念場

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 【カイロ=小泉大介】民主化を求める住民に対する軍による武力弾圧がつづくシリアで、政府側と反政府側との対立が一層の深まりを見せ、軍による大規模攻撃の懸念が高まっています。武力攻撃停止に向けたアラブ連盟はじめ国際社会の努力が正念場を迎えています。


攻撃止まらず

 シリアの人権団体、地域調整委員会によると、シリア軍の攻撃で7日、西部ホムスや北西部イドリブで合わせて少なくとも27人が死亡。6日にも同軍の攻撃で少なくとも32人が死亡したとされ、弾圧は止まる気配を見せていません。

 一方、首都ダマスカスでは6日、人口密集地で自爆テロが発生して26人が死亡。シャール内相は同日、「国家や国民の安全に不当な干渉を行おうとするものに対しては鉄拳をもって打撃を与える」と表明しました。

 しかし反体制組織・シリア国民評議会は自爆テロについて、政権打倒を求める大規模デモから注意をそらせるために政権側が“自作自演”したものだと批判。同評議会の指導者ガリオン氏は、アサド政権が政治的、経済的、軍事的に自らを支える力を失っていると指摘しました。

 また中東の衛星テレビ・アルジャジーラは7日、北西部ハマでシリア空軍のスレイマン大佐が約50人の部下とともに軍を離反したと伝えました。同大佐は離反理由について「政府は重火器や戦車からの砲撃で民間人のデモ隊を殺害している」とし、今後はデモ隊の安全確保のために行動すると表明しました。

監視団を強化

 シリア軍の武力行使停止のために同国で昨年12月27日から活動しているアラブ連盟(21カ国とパレスチナ自治政府が加盟)監視団は、当初の50人から約150人へと規模を拡大。同連盟は関与をさらに強化しようとしています。

 アラブ連盟でシリア問題に関する委員会の委員長を務めるカタールのハマド首相兼外相は4日、ニューヨークで国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長と会談し、監視団への技術的支援を要請。国連側も前向きな姿勢を示しているといいます。


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