2012年1月9日(月)
あなたを忘れず生きる
被災3県 新成人6万人
避難先で式典も
東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県で8日、成人式が行われました。岩手県1万3868人、宮城県2万4800人、福島県2万1821人、被災3県で約6万人が新成人となりました。
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各地の式典では、ともに成人式を迎えるはずだった友人や、震災犠牲者への黙とうが行われました。
岩手県陸前高田市では、犠牲になった新成人たちの遺影が席に。「苦しいことがあったとき、あなたたちを思い出し踏ん張る。楽しいことがあったとき、思い出し、その分も笑い、あなたたちのことを忘れず進んでいく」。「成人の誓い」での菅野貴大さんの言葉です。
同県大槌町では、新成人を交えた実行委員会を発足させました。「震災もあり若い人たちに自発的に参加してもらいたい」(担当課)との思いからです。
福島県では、東京電力福島第1原発事故の影響で双葉町や飯舘村など8町村が、避難先で実施。郡山市内での双葉町の式典で「はたちの夢」を話した廣田一希さんは「双葉に帰るのが私の夢。夢を夢のままで終わらせない」と語りました。
例年8月に開催していた宮城県南三陸町は、震災の影響で1月の開催となりました。式典の司会を務めた及川みよさんは「震災直後から友人と、私たちの世代は成人式を開けないのではないかと話していました」といいます。「実施できて本当によかった。応援していただいたたくさんの方々への感謝の気持ちも込めたつもりです」と話しました。
総務省によると、全国では約122万人が成人を迎え、5年連続で減少しています。