2012年1月6日(金)
宮城支える人に
復興誓う成人式
石巻市桃生地区 90人が参加
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宮城県石巻市の桃生(ものう)公民館で5日、桃生地区の成人式が行われ、90人の新成人が参加しました。「久しぶりー」「全然変わってないね」。会場には笑い声が響き渡りました。
東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市ですが、同地区は内陸部だったため、津波の被害はまぬがれました。
仙台高等専門学校で学ぶ新成人は「震災当初、情報が入らず、自分の身の回りと同じような被害しか起きていないと思っていた」と、当時を振り返りました。半年以上たって被害の大きかった地域にいってみると、力強く生きている人たちに出会ったといいます。「これまで自分は、家族や友人、宮城に支えられてきました。社会人になるにあたって、支えることができるようになりたい」と語りました。
宮城大学2年生は、「つらく悲しいことも多かった震災」としながらも、家族や友達と連絡を取る中できずなを感じたといいます。「生かされた命に何らかの意味があると思います。大切に生きて成人としての自覚を持ち前向きに取り組むおとなになりたい」と語りました。
会場で娘の姿を見つめていた母親(51)は「この震災でどんな成人式になるかと思いましたが、盛大に開くことができてよかった。娘は将来、保母になりたいと夢を持っています。かなうように後押しをしていきたいですね」と語りました。
式典では、桃生地区出身の日本共産党の三浦一敏県議があいさつに立ち、「震災の復興に差し掛かった時期の成人式。みなさん力いっぱい生きていってほしい。そして社会に貢献できる人になってください」と激励しました。
石巻市内の石巻地区、雄勝地区など6地区は、8日に行う予定です。