2012年1月1日(日)
響け 復興の鐘
「亡き家族に届け」と
岩手・釜石
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東日本大震災で被災した岩手県釜石市の復興のシンボルにしようと、市民有志がつくる「釜石復興の風プロジェクト」(八幡徹也代表)が製作した「釜石復興の鐘」の除幕式が12月31日、JR釜石駅前で行われました。式では野田武則釜石市長や遺族の代表らが亡くなった人へ鎮魂や復興への希望の思いを込めて鐘を打ち鳴らしました。
父親を津波で失った保育士(23)は、遺族を代表して鐘を打つと涙をこらえ切れませんでした。「父に届けと思って打った。気持ちはまだ、整理できていないが震災を忘れないで、前向きに明るくしていけたらいい」と語りました。
鐘は縦80センチ、直径45センチで、高さ2・8メートルの合掌をモチーフにしたモニュメントにつり下げられました。製造は広島の平和の鐘を手掛けた富山県高岡市のメーカー、老子製作所が担い、鎮魂、復興、記憶、希望の四つの言葉が刻まれました。
訪れた市民らが次々に復興の思いを込めて鐘を打っていました。