2011年12月31日(土)
年の瀬、業者“ホッ”
交渉重ね 東電が賠償金約2億円
福商連
東京電力福島第1原発事故のため商売ができなくなったり、風評被害を受けている業者たちの損害賠償を求めている福島県商工団体連合会(福商連、二宮三樹男会長)は29日、本払いの支払額が1億9千万円余にのぼったことを明らかにしました。民主商工会(民商)連合体の福商連は、損害賠償請求の中で会員が160人増えています。
福商連によると、今月5日までに東電へ請求書を提出した分の避難区域内の支払いは58件中50件が合意、合計金額は7139万円にのぼります。避難区域外は58件中40件で、合計1億2000万円になりました。
避難区域外で、温泉客の激減などからほとんど仕事がなくなったコンパニオン派遣業界への補償も実現しています。風評被害の解決のため、東電本店と交渉を重ねた成果です。東電の請求書式にとらわれず、自分たちで請求額を決め、納得できる額を認めさせる例も出ています。
福商連災害対策本部の紺野重秋本部長(県連副会長)は「資金繰りの大変な年末にまとまった金が入って、みなさん喜んでいます。ひきつづき全面賠償へとりくみます」と語っています。