2011年12月31日(土)
消費税増税法案 首相「年度内に提出」
政府が「一体改革」原案
野田佳彦内閣は30日の関係5閣僚会合で、消費税率を2014年4月に8%へ引き上げ、さらに15年10月に10%へ引き上げることを盛り込んだ「社会保障・税一体改革」の素案原案を決定しました。野田首相は来年1月第1週に素案として決定し、消費増税などの法案を今年度末までに国会提出すると明言しました。
消費税の引き上げの際の「経済状況の好転」については、名目・実質成長率、物価動向などの経済指標を確認し、引き上げの停止を含めた措置の規定を法案に盛り込むこととしました。消費税増税に伴う逆進性対策として、所得税の「給付付き税額控除」の導入を打ち出しました。その一方、食料品などに対する軽減税率の導入は「単一税率を維持する」として拒否しました。法人税については、いっそうの引き下げを「検討する」とし、大企業を支援する方向性を示しました。
所得税の最高税率引き上げについては、高所得者層に「一定の負担増を求める」とし、課税所得5000万円超については、現行40%から45%に引き上げます。
税制「抜本改革」の条件として、衆議院の議員定数を80削減する法案を早期に国会に提出することや公務員人件費の削減を盛り込みました。
また、今後5年をめどに、次の「改革」(さらなる消費税率引き上げの法制化)を実施するとして、法案の付則に明記することとしました。