2011年12月23日(金)
京都議定書 第2約束期間参加を
参院委で市田氏 新協定へ力尽くせ
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日本共産党の市田忠義議員は22日の参院環境委員会で、気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)で合意された京都議定書の第2約束期間(13年以降)に日本が不参加を表明している問題を取り上げ、「約束期間に参加し、新しい国際協定合意に力を尽くすことが当然の責務だ」と主張しました。
市田氏は、今回の合意を政府が「歴史的に非常に大きな一歩」と評価する一方で不参加というのは、「先進国と途上国との間の『共通だが差異ある責任』の原則に基づく役割を放棄するものだ」と批判しました。
細野豪志環境相は、「途上国が入る枠組み合意をつくるため努力する」と述べ、不参加を合理化しました。
市田氏は、政府が推進する二国間オフセット・クレジット(二国間の排出枠取引)について、京都議定書と違い原子力の活用を排除していないと指摘。「(不参加の)大きな理由は原子力の活用を進めるためでないのか」と追及しました。細野環境相は、「環境省としては積極的に活用する姿勢はない」と述べるにとどまりました。
市田氏は、全原子炉を廃炉にしても、再生可能エネルギーへの転換と省エネ技術の導入で、政府が掲げる20年までの1990年比25%の温室ガス削減は可能だとする「地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)」の試算を紹介。「福島原発事故を理由に削減目標は取り下げるべきではない」と迫りました。
細野環境相は、「総合的に考え来年夏までに判断する」と答えました。