2011年12月21日(水)
“教育目標 知事の権限外”
大阪の基本条例案で
答弁書を閣議決定
橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」が大阪府議会に提出している「教育基本条例案」の根幹部分である「知事が教育目標を設定する」との項目について、政府が知事の権限外とする答弁書を閣議決定したことが20日までに、わかりました。みんなの党の渡辺喜美代表が提出した質問主意書に答えたもの。
答弁書は、地方教育行政組織法で規定する地方公共団体の職務権限は、大学や私立学校などに関する第24条と、例外(24条の2)以外は、「教育委員会の職務に属するものであり、地方公共団体の長にその職務権限はない」とし、知事による教育目標の設定は権限外だとしています。
地方教育行政組織法第24条の2が規定する事項を除き、「職務権限の分担を条例で変更することは許されない」としています。
質問主意書は、文部科学省が同項目について地方教育行政組織法に抵触するとの見解を示した(5日)ことに対し、その根拠の説明を求めていました。
同条例案は、教育への政治介入をうたい、知事が決める教育目標実現に責務を果たさない教育委員の罷免も盛り込んでいます。
文科省の見解については、松井一郎知事が「あくまで見解。根拠が示されていない。影響されない」と居直り、橋下市長は「バカみたいなコメントに従う必要はない」と暴言。一方、堺市議会で15日、「維新の会」以外の反対で条例案を否決していました。