「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2011年12月19日(月)

「慰安婦」問題

「決着済み」に根拠なし

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 野田首相は18日、韓国の李大統領との会談で、元「慰安婦」の賠償請求権をめぐる問題は法的に「決着済み」との立場を表明しました。これは、朝鮮半島の植民地支配を正当化する歴代自民党政権の立場をそのまま踏襲したものです。

 1965年の日韓請求権協定は、日本の植民地支配に対する個人請求権を韓国側が放棄する代わりに、日本側が経済協力資金を払うことで締結されました。これに対し、韓国側は「慰安婦」問題は協定に含まれないと主張しています。

 韓国政府は2005年、日韓条約締結に関する外交文書を公開しましたが、このなかで、対日請求権要綱には「慰安婦」が含まれていないことが明らかになっています。韓国憲法裁判所が、元「慰安婦」の個人請求権で日本政府との交渉を求めたのも、この事実が明らかになったからです。一方、日本側はいまだに日韓条約での対日請求権に関する外交文書を公開していません。

 また、68年に国連で採択された「戦争犯罪及び人道に対する罪に対する時効不適用条約」により、人道上の罪に時効は存在しないことが明確になっています。日本政府が真に「未来志向の日韓関係」をのぞんでいるのなら、「法的に決着済み」という木で鼻をくくった態度に終始するのではなく、誠意をもった姿勢を示すべきです。

 (竹下岳)


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって