2011年12月16日(金)
給付型奨学金の実現求め
党国会議員団が報告と懇談
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日本共産党国会議員団は14日、「返済不要の給付型奨学金の実現、安心して借りられる奨学金を」緊急国会情勢報告・懇談会を衆院第1議員会館で開催しました。
報告・懇談会は、文部科学省が2012年度予算概算要求に学生・大学院生むけの給付型奨学金を初めて計上したものの、見送る議論が表面化してきたもとで開いたもの。衆院から穀田恵二、宮本岳志の両議員、参院から井上哲士、山下芳生、田村智子の3議員がそれぞれ出席、18団体52人の参加者たちと懇談しました。
学生を代表して、全日本学生自治会総連合の藤浦修司委員長が、卒業と同時に数百万円を超える借金を背負うことになる貸与型奨学金しかない現状について、「こうした状況を放置していいのか、鋭く問われる情勢です。給付型奨学金実現のため私たちも頑張ります」と話しました。
日本高等学校教職員組合の佐古田博副委員長が、同日に発表した給付型奨学金を求める共同声明(15日付1面で報道)について報告。「経済的困難で学校をやめる子どもを一人でも出したくない、という思いでさまざまな団体が共同しました。なんとしても実現してほしい」と話しました。
国会情勢を報告した宮本衆院議員は、概算要求に給付型奨学金が盛り込まれたことは重要な前進だとする一方、予算編成に関する政府・与党会議で給付型でなく無利子奨学金の拡充案が出されるなど、予断を許さない状況にあると指摘。「立場の違いをこえて一致してたたかいをひろげ、最後まで『給付型奨学金実現せよ』の声をあげましょう」と呼びかけました。
懇談会では、「奨学金を受けて博士号をとったものの、ポストが減らされて非常勤講師をしている。年収は約180万円だが、400万円の返済が残っている」などの実態も紹介されました。