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2011年12月15日(木)

人類と共存できない原発を一日も早くなくしましょう

原発をなくす全国連絡会結成アピール

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 「原発をなくす全国連絡会」の結成総会で採択されたアピールは次のとおりです。


 3月11日に発生し、未曽有の大災害となった東日本大震災と福島第1原発事故から早くも9カ月が経過しました。

 福島第1原発事故は、政府と電力会社がつくりあげた根拠の無い原発安全神話が作り出した人災です。利益を優先し安全対策を怠った東京電力と、それを後押ししてきた政府の加害者責任は明白です。「原子力ムラ」と呼ばれる利益を独占する仕組みが安全神話にしがみつかせ、この事故を引き起こしたのです。

 今回の事故で、大量の放射性物質がまき散らかされ、国民の健康や生業(なりわい)、日本だけではなく世界に深刻な影響を及ぼしています。人類と原発は共存できないことが明らかになりました。

 放射能の線量が高く外で遊べない子どもたち、風評被害でコメをはじめ生産したものが売れない生産者、汚染された海と漁に出られない漁民など被害は甚大です。

 福島県では5万6千人が県外で避難生活を送り、多くの方々が仮設住宅などでの厳しい生活に耐えながら、復興に立ち上がろうとしています。安心して子どもを産み育て、安心して働きくらせる、当たり前の生活をとりもどすために、ちからを合わせています。

 しかし、政府・財界、電力会社は、原発廃止が即座に電力不足を招くかのように宣伝し、電力不足が企業の海外進出を加速すると恫喝(どうかつ)し、津波対策を講じることで原発の安全は確保できるとの新たな「原発神話」を振りまいて、休止中原発の再稼働や計画中の新たな原発建設を強行しようとし始めています。また、原発を引き続き輸出しようとしています。このような政府・財界の姿勢は、許されるものではありません。

 いのちと健康、地域と豊かな国土を守るために、政府に原発ゼロの決断を迫ることは緊急の国民的課題です。この間、「原発ゼロをめざす7・2緊急行動」、「9・19原発さようなら集会」、「なくせ原発10・30大集会inふくしま」など、全国各地で原発ゼロをめざす集会やデモ、署名行動などが無数に開催され、原発ゼロを求める世論と運動は大きく前進しています。福島県は復興計画で県内10基すべての原発の廃止を求めることを決めています。若者や子育て世代をはじめ、これまでデモや集会に参加したことがない人たちが行動し始めています。

 世界でも、ドイツは福島原発事故後、全17基の原発を2022年までに廃止することを決定し、スイスも国内に5基ある原発を2034年までに廃炉にする国会決議を採択。イタリアは国民投票で94%の国民が原発ノーの意思を示しました。

 原発ゼロをめざす運動をさらに発展させ、幅広い共同を広げ、一日も早く「原発ゼロ」の日本を実現するために、本日私たちは「原発をなくす全国連絡会」を結成し、運動にとりくんでいきます。


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