2011年12月9日(金)
労政審答申にも逆行
派遣法骨抜き改定案 高橋議員が批判
衆院厚労委
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日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は7日の厚生労働委員会で、民主、自民、公明3党の「修正」による労働者派遣法改定案について、「派遣労働者の保護」の名称には程遠い骨抜き修正だと厳しく批判しました。
高橋氏は、修正案は、登録型派遣、製造業派遣の「原則禁止」などに踏み出した労働政策審議会答申の骨格部分を削除し別ものになっていると指摘。諏訪康雄労政審会長は「労政審の見解を尊重していただきたい」と表明しました。
高橋氏は、派遣法の抜本改正こそ政権交代の大きな要因ではなかったかと追及。法案提出者の民主党の岡本充功氏は「野党時代の案と異なるが、一歩一歩進める」と釈明しました。
高橋氏が、違法派遣の場合、雇用契約の申し込みがあったとみなす規定について、反復雇用を繰り返し、実質期間の定めのない雇用となっていれば、長妻昭元厚労相は「直近の契約ではなく実質的に判断する」と答えてきたことを指摘。小宮山洋子厚労相は「同じ意味で対応をしたい」と答えました。
公明党が「みなし」規定の削除を要求したことに対し、高橋氏は趣旨を徹底するよう要求。小宮山厚労相は「みなし規定を見直すつもりはない」と答弁しました。
高橋氏は、登録型派遣が認められる「専門26業務」について、よほど限定的でなければならないと強調。小宮山氏は「労政審で見直し、検討していきたい」と述べました。