「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2011年12月8日(木)

「99%」の声、政治動かす

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 欧米各国の青年などの「われわれは99%だ」と富裕者中心の社会の改革を求める運動が高まる中、欧米各国政府や主要政党も対応せざるを得なくなってきています。富裕層や大企業に対する増税や金融企業の不正取引への罰則を求める動きが強まっています。


米 ウォール街の詐欺罰す

 米国のオバマ大統領は6日、カンザス州での演説中、ウォール街の金融企業が不正行為防止法に違反しているとして処罰を強化する法の制定を求めました。

 オバマ氏は「あまりにもしばしば、ウォール街の企業は不正行為を犯している。それは不正行為に対する罰則が弱すぎるからだ」と語りました。

 現在の罰則は、企業の違法行為によって得られる利益の額によって制限されています。米政府の証券取引委員会はこの間、議会に対して、より厳しい罰金を科すための権限拡大を要求しました。

 現行法では、ひとつの違反に対し、15万ドル(約1170万円)から72万5千ドル(約5655万円)となっています。同委員会のシャピロ委員長は、これを改定し、百万ドルから1千万ドルにするべきだと主張しています。

独 富裕層・法人増税を提案

 2013年のドイツ連邦議会(下院)選で政権復活の可能性のある野党の社会民主党(SPD)は6日、党大会で基本政策の一つとして、富裕層への増税を盛り込み、所得税の最高税率を42%から49%に引き上げることを決定しました。

 最高税率は年収10万ユーロ(約1043万円)以上の人を対象とします。また、法人税も現行の25%から32%に引き上げます。

 ドイツからの報道によると、税制改革案の発案者であるシュタインブリュック元財務相は金融市場や格付け会社が政治に大きな影響力を及ぼしていることに警告し、「市場ではなく国民が主人公だ」と強調しました。

英 銀行の高額賞与を批判

 英政府は6日、来年以降に支払われる国内での銀行賞与が「受け入れられない」ほど高額だとして対策を強める意向を示しました。

 ロイター通信によると、同国政府は、国内で活動する外資系を含む15の銀行に対し、取締役員以外の高額賞与受給者8人の賞与の内容を明らかにするよう求めています。

 英国で取引される株式のうち5分の1をその会員企業が所有している英国保険会社協会(ABI)も、銀行職員の高額報酬を維持しながら株式の配当金を減らすべきではないとして、賞与削減と報酬制度の見直しを要求しました。

 ユーロ危機で被害を受けている欧州各国の銀行は、すでに株主が少ない配当金に不満をぶつけているなか、銀行職員の高額給与をめぐる厳しい批判に直面しています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって