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2011年12月8日(木)

きょうの潮流

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 ある集いの会場に、焼け跡の写真が掲げられていました。米軍の空襲にあった、東京・八王子の無残な姿です▼「津波みたいだ」。中年の男性がつぶやくと、命からがら逃げたという女性が応じました。「蔵が写っているでしょ。空襲から数日たって、ガスがたまったような状態の蔵が、あちこちで急に破裂したんです。それもこわかった」▼彼女は、戦争体験を語り継いでいます。長く沈黙をまもってきた人たちも、語り始めています。先日のNHK特集「“真珠湾”から70年 日本人の戦争」をみたあと、しばらく立ち上がれませんでした▼親を撃ち、“お兄ちゃん、わたしの番”と待つ、まだ子どもの妹まで撃った「集団自決」。飢えの戦場での、おぞましい“共食い”。出征をためらう夫に弱虫よばわりして死地へ送った女性の悔い…。あえてテレビカメラに向かっての、重い証言の数々でした▼当時の国と軍は、アジアの人々を踏みつけ、南の島で飢える「皇軍」兵士を見捨て、「満州」で逃げまどう女性や子どもを見捨て、沖縄を捨て石にして島ごと地獄の戦場にし、ついに広島・長崎へ原爆を落とされるまで戦争をやめませんでした。大日本帝国がアジア・太平洋を侵略して引き起こした戦争は、戦争のむごたらしさを極まらせました▼戦後、日本人が焼け跡の中で、不戦を誓う憲法9条を選びとったのは、自然のなりゆきだったと思えます。あの戦争を始めた日から、今日で70年。9条をもっと輝かせようと、誓い新たにする日です。


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