2011年12月8日(木)
パナソニックが大リストラ
各地で工場閉鎖 「経済・雇用に打撃」 山下議員追及
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パナソニックが全国各地(図参照)で工場閉鎖を行い、労働者と地域経済を切り捨てている問題を日本共産党の山下芳生議員が7日の参院決算委員会で取り上げ、「1万5千人も路頭に迷わそうとしている。ほうっておいて良いのか」と迫り、パナソニックに社会的責任を果たさせるよう政府に求めました。
山下氏は、尼崎工場(閉鎖)が兵庫県から90億円の企業立地補助金を受けるなど地元自治体からさまざまな支援を受けてきたことや、鳥取県でのリストラ計画に対し平井伸治知事が繰り返し雇用維持をパナソニックに要請していることを紹介。「企業は雇用や地域経済を守る社会的責任がある」と強調しました。
「工場閉鎖があった場合は、その地域経済や雇用の影響は大きい」と述べるだけの野田首相に、山下氏は「人ごとのようだ」と批判。電機業界は、国が7千億円を投じた家電エコポイントや地デジ化に伴うテレビの買い換えで大もうけし、パナソニックの内部留保は4兆円を超えながら全国で一斉に工場閉鎖することを批判しました。
「いったい何のための7千億円か。ほうっておいて良いのか」。こう迫る山下氏に、枝野幸男経産相は「企業継続のためには事業の選択と集中は不可避」とリストラを容認しつつ、「社会的責任を負っている。内部留保があるのに労働者を簡単に切ったりすれば、けしからんということになる」と述べました。
山下氏は、夫が長野県で妻は神奈川県と夫婦がバラバラになる配置転換を迫る事例(鳥取市内の工場)や、妊娠中や産休中にもかかわらずリストラをおこなっていることを告発。日本も批准しているILO条約では家族的責任の尊重を定めていることを示し、「調査し、やめさせるべきだ」と求めました。
小宮山洋子厚生労働相は、育児介護休業法などで事業主に対し労働者への配慮は義務づけられていると述べ、「状況を確認させたい」と答えました。
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