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2011年12月3日(土)

福島第1 事故の備えなし

東電中間報告 「想定外」いいわけ

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 東京電力は2日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)事故調査中間報告書を公表しました。社内の事故調査委員会が調査を進めてきたもので、東日本大震災で同原発がどのような事態となったか、地震や津波に対してどのような備えをしていたのか、事故後の対応はどうだったのかについて説明。事故の発生は想定外の津波によるものだったと、いいわけしています。

 中間報告書では、津波によって、ほぼ全ての電源が失われて電動駆動のポンプ、弁類がすべて使用できなくなったことや、監視計器も見られなくなったことなどを列挙。その結果、「現場では原子炉への注水に消防車を利用するなど、臨機の対応を余儀なくされ」たと、事故に対する備えがなかったことを明らかにしています。

 また、3号機では水素爆発を回避するため、原子炉建屋の天井に穴を開けるなどの対応策が検討されましたが、火花が散り爆発を誘発する可能性が高いことなどにより実現に至らなかったことが説明されています。

 経済産業省原子力安全・保安院が事故後、指示した緊急安全対策に対し、各電力会社は壁に穴を開けるドリルの設置などを挙げています。

 記者会見した調査委員長の山崎雅男東電副社長は、事故後全力で対応してきたと強調。社外の有識者を集めてつくった検証委員会からも、「誰が指揮、作業していても、ほぼ同じ状況になったに違いないとの強い感触を得た」などの意見が出たことを紹介し、「私も近い意見」だと述べました。


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