2011年11月30日(水)
沖縄防衛局長 暴言で更迭
女性と県民を侮辱
一川保夫防衛相は29日、田中聡沖縄防衛局長が米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)「移設」先の環境影響評価書の提出時期に絡み「(女性を)犯すときに『これから犯しますよ』と言うか」と発言した問題について、「弁解の余地はない」として田中氏を更迭しました。当面、及川博之沖縄防衛局次長が代理を務めます。 (関連記事)
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防衛相 「評価書」の年内提出不変
女性と沖縄県民を侮辱する同発言に対して、沖縄県内では抗議の声が相次いでいます。普天間「移設」先とされる名護市の稲嶺進市長は、「日常全く何もないところからはこういう言葉は出てこない。怒りを通り越してあきれてものをいえない」と批判しました。
田中氏は28日夜、一部記者団と那覇市内の居酒屋で非公式に懇談し、一川防衛相が評価書の年内提出を断言しないことに関して「犯すときに『これから犯しますよ』と言うか」と発言。ほかにも「400年前の薩摩侵攻のときは軍がいなかったから攻められた。『基地のない平和な島』はあり得ない」「来年夏までに普天間『移設』が進展しなければ辺野古『移設』はやめる。普天間はそのまま残る」などと述べました。
沖縄県議会は評価書の提出断念を求める決議を全会一致で可決。こうした中、防衛省幹部が暴言を口にしたことで、反発はさらに強まっています。
一川氏は会見で、「沖縄県と信頼関係を構築するための努力が失われかねないという大変重大なことだと認識している」と述べたものの、評価書について「今年中に提出する準備をするというのはいささかも変わらない」として、あくまで「年内提出」を推進する姿勢を示しました。