2011年11月22日(火)
原発作業員削減を計画
東電1000人規模 事故収束に逆行 田村議員告発
日本共産党の田村智子議員は21日の参院予算委員会で、東京電力福島原発事故の収束作業に携わる労働者を12月から1000人も削減する計画を明らかにし、「一刻も早い事故収束や、労働者の安全・健康管理にも逆行する」と追及しました。
経産相 “責任を厳しく追及”
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野田佳彦首相は「事故の確実な収束のために必要な人員確保や、健康管理に十分配慮しなければならない」と答えました。
東電の計画は、12月に1日約3000人の作業員を2000人に削減するもの。関連企業が人員削減に乗り出し、熟練労働者が減らされています。
田村氏は、日立の現地所長が「東電の予算がないから12月から作業員を半分に減らす」と言って、日立系列で300人から70人に削減すると通告したという下請け会社の告発を紹介。「本格的な事故の収束はこれからだ。日立はまさにその中枢に関わる作業をしているはずだ。許していいのか」とただしました。
細野豪志担当相は削減計画について「初めて聞いたので確認したい」とし、「作業が滞ることがあってはならない」と答えました。
田村氏は「工具も足りないのでドライバー1本さえ取り合いになっている」など、物品まで削られている実態を示し、東電の無責任な姿勢を批判。
その上で、労働者の被ばく線量をできるだけ低く抑え、適切な休養を保障することは不可欠であり、3分の1も減らすなど到底許されないと強調しました。
枝野幸男経産相は「必要で能力の高い人をやめさせるようなことがあれば責任を厳しく追及する」と答えました。
田村氏は、東電に直接、削減計画を確認していたのに、予算委員会開会直前に説明を翻したことをあげ、「まったく信用できない。厳しく監督・指導すべきだ」とのべました。