2011年11月8日(火)
宅地被害 国の支援を
山下議員 実態にあう制度求める
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日本共産党の山下芳生議員は7日の参院東日本大震災復興特別委員会で、宅地被害対策や、防災集団移転についてとりあげ、自治体や個人の負担軽減など実態にあった制度にするよう求めました。
山下氏は仙台市の宅地被害について、造成地滑動崩落緊急対策事業など国の制度の対象外となる、擁壁被害が約360カ所あり、自治体負担が40億円にのぼることをあげ、市が独自事業で復旧した際の国の支援を求めました。川端達夫総務相は「地方単独事業は震災復興特別交付税で全額措置される」と答えました。
山下氏は防災集団移転について限度額の撤廃などで自治体負担がほぼなくなったことは前進だとした上で、宅地を時価で買い上げていることについて、「(被災地の)地価は3〜7割下がっている。(移転先の地価が高く)被災者の個人負担は大きいままで、事業のネックになっている」と指摘。平野達男復興担当相は「個人負担を下げる努力を自治体にもやってほしい。国もできるだけの支援をしていきたい」とのべました。
山下氏は、岩手、宮城、福島など被災9県につくられる2000億円の復興基金を「高台移転や住宅再建の個人負担軽減に使えるようにすべきではないか」と提案しました。川端総務相は「使途に制約はなく、各県の判断に委ねられる」と答弁しました。